勉強のやり過ぎは要注意なのか⁉️

第6回 『大分断』エマニエル・トッド PHP新書 1229 教育業界に身をおいた都合上、受験勉強には一家言ある。単なる知識の詰め込みにとどまらず、物事を捉える一貫した視座や分析方法などを習得することは、その後の人生を必ずや豊かなものにするはずである。…

ひと休み

Breaktime 安倍長期政権が突然その幕を閉じた。内政、外交、経済と多角的にその評価はされるべき所だが、一番の罪はその在任期間の長さであろう。「絶対的権力は絶対的に腐敗する」(英、アクトン卿)はまさに権力ゲームの鉄則である。政治家に及ばず官僚エ…

「本当の私」探し

第5回 『私とは何か』平野啓一郎、講談社現代新書2172 会ったこともないのに気になる人がいる。同世代なのに群を抜いて才能があり、嫉妬してしまうほど華麗な文章を書く人、それが平野啓一郎さんだった。京都大学法学部在学中に最年少で芥川賞を受賞するな…

苦手なお金の話を少し

第4回 『経済を読む力』大前研一、小学館新書358 どうにも経済・お金の話をするのが苦手で仕方ない。一応、マクロ、ミクロ、マルクスを問わず(制度もレギュラシオンもね)最低限の勉強はしてきたが、これはもう体質と言うしかない。安全資産として金の保有…

生きとし生けるもの

第3回 『人類哲学序説』梅原猛、岩波新書1422 「巨星墜つ」、人それぞれにその対象は異なるものの、梅原猛さんの訃報(2019年没、享年93歳)は私にとってまさしくその通りだった。学生時代に読んだ梅原さんの『隠された十字架』は、ダン・ブラウンの『ダ・…

人間の本質は自由である

第2回 『人間自身 考えることに終わりなく』池田晶子、新潮社 今から25年前、八重洲ブックセンターに立ち寄ると気品漂う一人の女性がサイン会を行っていた。よく見ると池田晶子さんで、思わず列に並んでしまった。ファンというより、彼女の言動に尊敬に近い…

ひと休み

Breaktime いや~久しぶりに短時間で文章書きました。読書ブログということで、①筆者の伝えたいことを簡便に伝えられているか ②僭越ながら、感想及び評価を書けているか ③「読者」の興味を引ける内容の本を選択できているか などを念頭に試行錯誤いたしてお…

社会の羅針盤…○○主義

第1回 『自由と民主主義をもうやめる』佐伯啓思 幻冬舎新書098 「うちの会社も売上が右肩下がりだし、『構造改革』が必要だな」と某会社の取締役の方が酒場で声をあらげてた。コロナの影響もあり、愚痴が出るのも理解できる。でもその方の言う『構造改革』…

社会の窓を開けてみよう

第0回 今だから窓を開ける 社会人になると本を読む時間がめっきり減る。学生時代は授業の資料も含めて週に何冊も和洋問わずに読んでいたのに… 大人になって酒場での人生の先輩たちによる政治・経済・宗教などの話を聞くにつけ、社会科学的素養のありがたさ…